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人工降雪機 人工雪の謎にせまる。

人工降雪機って知ってますか?

今日は人工降雪機についてです。

テーマ的にマニアックな内容になってしまいます。

でもマニアじゃない人のためにも簡単に書きたいと思いますので、読んでくださいね!

 

当たり前すぎる内容ですが、スキー場って雪がないとやっていけないですよね。
それで雪が降ってくれれば営業できますが、降らないと営業できないです。。

2015-2016シーズンは記録的な雪不足に悩まされました。
やってられねーー、ってなってしまいます。

そーいうときのために、実は人工の雪を使っているスキー場は多いのです。

 

人工の雪を作る機械にも大きく分けて二つあるんですけど、

・一つ目は、氷を砕いた雪。雪っていうか氷ですよね。かんたんに言うとかき氷です。(表現が悪すぎてスミマセン)
これを「人工増設機」と言います。

・二つ目は、霧状に水を噴射させて、自然の力で凍らせて雪にするもの。
これは「人工降雪機」と言います。

この二つの話をすると、話が長くなりすぎるので、今回は「人工降雪機」の話だけします!

 

ここから一般人向け

調べてみたら、Wikipediaに詳しく書いてありました。
わたしはバカなので、全文じっくり読んでしまいました。

ざっと書きましたが、人工降雪機の原理を簡単に言うと、、、まず水を噴射します。
噴射して細かくなった霧状の水が、空気によって冷やされ凍ります。これが雪になるのです。
空から降ってくる雪と同じような原理で雪が出来上がります。

当然寒いときしかできないです。一定温度以下にならないと作れません。

こんなイメージです。水を噴射させて凍らせて作るのが人口雪なんです。

この機械のおかげでスキー場は営業できるようになるのです。
もともと雪が少ないスキー場にはこのマシンは多いです。

豪雪地帯では100%自然雪のスキー場が多いです。

ここからマニア向け

では、マニアのあなたにもう少し詳しく説明しましょう。

2015年現在日本では35%のスキー場で人工降雪機が使われているようです。
データはこちらです。
http://www.mlit.go.jp/common/001083740.pdf

(これ見ると時間かかるので注意)

 

歴史

1961年 軽井沢プリンスホテルスキー場で初めて人工降雪機が導入される。(アメリカ産)

1978年 樫山工業という長野県の会社が日本で初めて人工降雪機を開発する

 

人工降雪機の原理

人工雪が出来るまで

先ほどは、「水を噴射して空気に冷やされて凍る」と言いました。

しかし正確に言うと、ちょっと違います。

正しくは、水と圧縮した空気をノズルで噴射するのです。
この圧縮した空気っていうのがポイントなんです。

圧縮した空気は膨張すると冷えるのです。専門用語を使うと断熱膨張と言います。
って言われても難しいので、「息」を例にするとわかりやすいです。

 

自分の息で手を温めるときに、あなたはどうしますか?
「ハーー」ってゆっくり息を吹きかけるとあったまりますよね!

 

では逆に自分の息で手を冷やしたいとすれば、、、
口をとがらして、勢いよく息を「フーー」って吐きますよね。
そうすると冷たい風になります。
これが断熱膨張なんです。

これは圧縮した空気を口から噴き出すことで、膨張するのです。
膨張することで空気は冷えます。

圧縮されていたエネルギー(熱)が分散されて放出される感じです。分散されるので熱は下がります。
わかりますかね!?!?

だから圧縮した空気を噴射するとで、気温が冷えるような効果があるのです。
冷えるから凍りやすくなりますよね!

 

 

それで空気の話はここまでで、
冷えた空気のおかげで、水は雪にかわります。

では、、、、雪ってどういう形をしていますか?
日本人は”雪=6角形の結晶”をイメージすると思います。

こんなやつ↓

これが自然にできる雪の結晶です↑(違う形のものもあります)

でも、人工雪の場合は、この結晶はできないのです。
人工雪の結晶の形は”球形”なのです。

 

この球形っていうのが、またポイントなんです。
これはスキー場にとってうれしいポイントです。

球形っていうのは、表面積が小さいのです。
同じ体積だったら、6角形よりも球形の方が表面積が小さいのです。

表面積が小さいと、、、、、⇒雪が解けにくいです。

だから人工雪は解けにくい、雪が残りやすいのです。

これが自然雪よちも人工雪が解けにくい理由です。
結晶の形が6角形か球形の違いだったんです。

 

また人工雪の特長としては、結晶がくっつきやすい。
くっついて硬くなりやすいのです。アイスバーンになりやすいってことです。

 

人工降雪機の種類

大きく分けて2種類あります。

ファンタイプとガンタイプです。

ファンタイプというのはこれです。

 

もう一つはガンタイプです。

どちらも長短があります。

このサイトから持ってきました。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/tsj1973/22/9/22_9_554/_pdf

(人工降雪機の技術と動向)

 

 

こんな感じで、人工雪って面白いでしょ!
そのうちもっと詳しく書こうと思います。