いろんな国のいろんな地域のスキー技術論があります。
そして、個人によっても若干理論が異なります。ベテランのスキー教師になれば、自分で作り上げた理論があります。
私も当然、自分なりの理論がある訳なんですが、なんで同じスポーツなのに統一されないんでしょうかね?
その辺について、私の考えを述べてみます。
マニアックな気がするので、気になる人にだけ読んでもらえれば良いです。
技術論が人によって国によって異なる理由とは?
二つ答えがあります。
- スキーをする目的が違うから
- スキーをする環境が違うから
これにつきます。(あくまで私の考えです)
スキーをする目的が違うから
例えば、「柔らかい雪の緩・中斜面だけ滑れればいいと考える人」と「硬い雪の急斜面だけ滑りたい人」では、スキーの目的が違いますよね。
・遊びのスキーヤー
・技術向上を目指すスキーヤー
・大会出場を目指すスキーヤー
・ポールの中を速く滑りたいスキーヤー
いろんな志向がありますよね。
目的が違うから、必要な技術も変わってきます。
誰に対して、どんな状況で指導するのかによって最適な技術・指導法は変わります。絶対に変わります。
スキーをする環境が違うから
またどんな斜面を滑るかによっても必要な技術は変わります。
例えば、硬い雪で急斜面しかないような地域・国では、外向傾を強めにしないと上手く滑れないですし、柔らかい雪で緩斜面しかないような地域・国では、外向傾は弱くて良いです。
だから各国のスキー教程っていうのはその国の環境が作ったとい言えるんじゃないかなって思っています。
私がこう思うようになったのは、柔らかい雪がしばらく続いたあと、硬い雪がしばらく続いたときに思ったんです。
柔らかい雪で楽に滑る滑り方をそのまま硬い雪に持ち込んでも通用しない。
だから環境が変われば、技術も変わる。ってこと。
私の目指す技術論
でもここで、間違って欲しくないのは、技術は根本から変える必要なないってこと。
硬い雪の滑りを身につければ、柔らかい雪には簡単に対応できるってこと。
でもその逆は出来ないです。
硬い雪の時の滑りをベースにしていれば、あとは柔らかい雪に少しアレンジするだけです。基本的な考え方は同じなんです。
オーストリアのスキー教程って、硬い雪で急な斜面、ポールを速く滑る時に通用する滑りだと思います。
それって、どんな状況にも応用できるんですよね。
だから軸が1本で一貫しているんです。
一貫しているので、この考えを基本にしていれば、お客さんに指導するときも迷わせないで済むなって思ったりします。
こういう状況の時は、この滑り
状況が違えば滑りも変える
ってやると、教わる方は混乱すると思います。
じゃなくて、基本の滑りは一つ
状況が違ったらその度合いを若干変化(アレンジ)させて対応するってすればいいのです。
例えば、
抜重を大きくする・小さくする
外向傾を大きくるす・小さくする
このように度合を変えて、すべての状況に合わせていくっていう理論がいいのではないかと私は考えています。
お客さんを迷わせない、一貫することが大事だと思っています。
この記事で一番言いたいのは、これです。
環境がスキーヤーを作る